「大阪・関西万博の記念硬貨は将来貴重になる?」
「万博の記念硬貨は購入しておいた方がいい?」
2025年に開催される大阪・関西万博を記念して発行される硬貨の価値が気になる人も多いでしょう。過去に作られた記念硬貨のなかには、希少価値が高まり額面以上で取引されているものもあります。2025年に製造される万博記念硬貨も将来的に高値で取引されるかもしれません。
本記事では2025年大阪・関西万博記念硬貨の説明を交えながら、将来的に価値が高くなる可能性を解説していきます。過去の記念硬貨も紹介しながら解説するので、万博記念硬貨の売却に興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
2025年大阪・関西万博の記念硬貨とは?
2025年大阪・関西万博の記念硬貨とは、2025年に大阪で開催される万博(正式名称:2025年日本国際博覧会)を祝して発行されるお金です。
記念硬貨は、国民的なお祝い事や日本で国際的な行事が開催される場合に作られます。過去には以下のようなタイミングで記念硬貨が製造されました。
- 天皇陛下御在位
- 長野オリンピック冬季競技大会
- 2002FIFAワールドカップ
- 2005年日本国際博覧会
- 東日本大震災復興事業記念
- 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会
- ラグビーワールドカップ2019日本大会
- 郵便制度150周年記念
- 近代通貨制度150周年記念
- 沖縄復帰50周年記念
参照:記念貨幣一覧:財務省
記念硬貨は、金や銀、銅などの素材や、100円〜10万円までの額面など、さまざまな特徴のある種類が幅広く製造されています。例えば昭和61年から製造された天皇陛下御在位60年記念硬貨には以下のようなシリーズがあります。
名称 |
額面 |
素材 |
年銘 |
発行枚数 |
天皇陛下御在位60年記念 |
10万円 |
金貨幣 |
昭和61年 |
1万枚 |
天皇陛下御在位60年記念 |
10万円 |
金貨幣 |
昭和62年 |
1,000枚 |
天皇陛下御在位60年記念 |
1万円 |
銀貨幣 |
昭和61年 |
1万枚 |
天皇陛下御在位60年記念 |
500円 |
白銅貨幣 |
昭和61年 |
5万枚 |
参照:造幣局:記念貨幣一覧
同じ記念硬貨でもデザインや使用されている素材、発行枚数、額面が異なるため、現在の希少価値もさまざまです。そのため、骨董品として一定の値打ちが出るものもあり、年数が経過した際に額面以上の価格で取引されるケースもあります。
2025年の大阪・関西万博を祝した硬貨も同様に、デザインや素材、発行枚数が異なるため、将来的に残存数が少なくなることで希少価値も高まる可能性もあります。そのため、万博の思い出になるアイテムとしてだけでなく、今後の価値の高まりを考えて購入する人も多いです。なお、記念硬貨は通常の硬貨と同様に使用できます。
2025年大阪・関西万博記念硬貨の種類と特徴
2025年大阪・関西万博記念硬貨の販売は第一次から第三次までの3回に分けられ、各回で購入できる硬貨の種類は以下のとおりです。
- 第一次発行:千円銀貨幣
- 第二次発行:千円銀貨幣
- 第三次発行:一万円金貨幣、千円銀貨幣、五百円貨幣
額面が同じでも、デザインや販売価格が異なるなど、それぞれに特徴があります。特徴によって将来的な価値が変動する可能性もあるため、それぞれの仕様や発行枚数など詳しくみておきましょう。
1.第一次発行:千円銀貨幣
出典:財務省
千円銀貨幣の基本情報
額面 |
1,000円 |
素材 |
銀 |
品位 |
純銀 |
量目 |
31.1グラム |
直径 |
40ミリメートル |
発行枚数 |
5万枚 |
販売価格(税込) |
13,800円 |
参照:財務省
第一次発行で販売された硬貨は千円銀貨幣の1種類のみです。2023年8月8日から申込受付が開始されました。表面には、万博会場である夢洲(ゆめしま)の全景と公式ロゴマークが、裏面には虹色発色加工(※1)が施されたロゴマークがそれぞれ描かれています。
額面は1,000円ですが、純銀を使用していることや特殊な虹色発色加工が施されていることなどから、額面以上のコストがかかっているため、販売価格が税込13,800円となっています。
※1:虹色発色加工:細かく刻まれた溝に光が反射し、向きや角度を変えると虹色に輝いて見えるように加工する技術。
2.第二次発行:千円銀貨幣
出典:財務省
千円銀貨幣の基本情報
額面 |
1,000円 |
素材 |
銀 |
品位 |
純銀 |
量目 |
31.1グラム |
直径 |
40ミリメートル |
発行枚数 |
5万枚 |
販売価格(税込) |
13,800円 |
参照:財務省
第二次発行でも千円銀貨幣の1種類のみが販売され、2024年4月12日から申込受付が開始されました。第一次の千円銀貨幣との違いは表面デザインで、表面に公式キャラクターの「ミャクミャク」・ハート・双葉の3点が描かれています。なお、裏面は第一次と同様に虹色発色加工が施されたロゴマークです。
また、第二次の千円銀貨幣も、第一次と同様に、使用している素材と特殊な技術のコストにより、販売価格が額面を上回る税込13,800円となっています。
3.第三次発行:一万円金貨幣、千円銀貨幣、五百円貨幣
第三次発行で販売された記念貨幣は以下の3種類です。
- 一万円金貨幣
- 千円銀貨幣
- 五百円貨幣
第一次、第二次の貨幣との違いや、第三次で新たに発行された貨幣の特徴を中心に解説します。将来的な価値を見極めるためにも、それぞれ詳しくみていきましょう。
一万円金貨幣
出典:財務省(引用元画像を引用し筆者作成)
一万円金貨幣の基本情報
額面 |
10,000円 |
素材 |
金 |
品位 |
純金 |
量目 |
15.6 グラム |
直径 |
26ミリメートル |
発行枚数 |
3万枚 |
販売価格(税込) |
268,000 円 |
参照:財務省
一万円金貨幣は第三次で初めて発行・販売され、2025年3月6日から申込受付が開始されました。純金を使用しており、表面には公式キャラクターの「ミャクミャク」と「日本政府館」、裏面には虹色発色加工の施された「2025年日本国際博覧会ロゴマーク」が描かれています。
純金を使用しており、また特殊な加工技術を用いていることから、販売価格は額面を大きく上回る税込268,000円となっています。
千円銀貨幣
出典:財務省(引用元画像を引用し筆者作成)
千円銀貨幣の基本情報
額面 |
1,000円 |
素材 |
銀 |
品位 |
純銀 |
量目 |
31.1グラム |
直径 |
40ミリメートル |
発行枚数 |
5万枚 |
販売価格(税込) |
15,200 円 |
参照:財務省
第一次、第二次で発行された千円銀貨幣は第三次でも製造されており、一万円金貨幣同様に、2025年3月6日から申込受付が開始されました。裏面のデザインも同じ「2025年日本国際博覧会ロゴマーク」が採用されていますが、表面には公式キャラクターの「ミャクミャク」、「万博会場からあふれ出す光」、「虹」が描かれています。
また、第三次の千円銀貨幣では、表面の「虹」の付近にホログラム潜像技術(※1)が施されており、貨幣への採用は世界初です。このような特殊技術が用いられているため、額面や素材、大きさ、発行枚数などは第一次、第二次分と変わりませんが、販売価格のみ税込15,200円と高くなっています。
※1:ホログラム潜像技術:光によって空間に立体的な映像や画像を映し出すホログラム技術を応用した、微細加工を貨幣表面に施した技術。「虹」の部分にLEDの光を当てると、「EXPO」の文字が浮かび上がる。
五百円貨幣
出典:財務省
五百円貨幣の基本情報
額面 |
500円 |
素材 |
ニッケル黄銅、白銅および銅 |
品位 |
千分中銅750、亜鉛125、ニッケル125 |
量目 |
7.1グラム |
直径 |
26.5ミリメートル |
発行枚数 |
232.8 万枚 |
販売価格(税込) |
500円 |
参照:財務省
第三次では五百円貨幣も販売されました。裏面はその他の記念硬貨と同様の「2025年日本国際博覧会ロゴマーク」、表面は公式キャラクター「ミャクミャク」が描かれています。
五百円貨幣の素材や品位、量目、直径などは現在製造されている通常の500円硬貨と同じであり、また一万円金貨幣や千円銀貨幣に施されているような、特殊な技術は用いられていません。発行枚数も232.8 万枚とその他の記念硬貨よりも多めです。
なお、2025年4月8日より取り扱い金融機関にて額面である500円で引き換えが可能です。
※2025年6月26日現在、一部の金融機関では、下記のようにすでに引き換えが終了しています。
万博記念500円硬貨の引き換え終了について |
引用:万博記念500円硬貨の引き換え終了について:JAむなかた
引き換えを検討している場合は、事前に各金融機関へ問い合わせましょう。
記念硬貨の入手方法
※2025年(令和7年)6月現在、一万円金貨幣と千円銀貨幣、ならびにコンプリートセットの申込は終了しているため、入手する場合は中古品販売業者での購入になります。記念硬貨の入手方法は、貨幣の種類によって異なり、以下の表のとおりです。
硬貨 |
入手方法 |
入手方法概要 |
申込期間 |
引き換え期間 |
第一次:千円銀貨幣 |
造幣局による通信販売 |
郵便はがき、またはオンラインショップからの申込後、抽選に当たると購入可能。 |
申込期間:令和5年8月8日~8月28日 |
商品発送予定時期:令和5年11月下旬頃 |
第二次:千円銀貨幣 |
申込期間:令和6年4月12日~5月2日 |
商品発送予定時期:令和6年7月下旬頃 |
||
第三次:一万円金貨幣・千円銀貨幣 |
申込期間:令和7年3月6日~3月26日 |
商品発送予定時期:令和7年6月中旬〜8月下旬頃 |
||
五百円貨幣 |
取扱金融機関での引き換え |
全国の銀行、信用金庫、信用組合、農協などの金融機関の窓口で、額面価格の500円で引き換え可能。 |
– |
引き換え開始時期:令和7年4月8日〜 |
参照:造幣局
一万円金貨幣と千円銀貨幣はいずれも造幣局への申込による通信販売のみでした。申込方法は郵便はがき、もしくは造幣局公式サイトからのオンライン申込の2つであり、発行枚数を上回る申込があった場合は抽選となり、実際には下記の申込数がありました。
区分 |
2025年日本国際博覧会記念貨幣(第三次発行)一万円金貨幣 |
2025年日本国際博覧会記念貨幣(第三次発行)千円銀貨幣 |
申込数(個) |
132,760 |
162,173 |
販売数(個) |
30,000 |
50,000 |
抽選対象数(個) |
27,000 |
45,000 |
当選倍率(倍) |
4.92 |
3.60 |
抽選対象数は海外販売用を除いた個数となっており、いずれも高い倍率での抽選となりました。
五百円貨幣の入手に申込は必要なく、取り扱いのある金融機関へ行けば引き換えが可能です。※2025年6月26日現在、一部の金融機関ではすでに引き換えが終了しています。引き換えを検討している場合は、事前に各金融機関へ問い合わせましょう。
また、記念硬貨の入手方法にはコンプリートセットの購入もありました。コンプリートセットとは、第一次から第三次までに製造された全5種類の貨幣が、専用の特殊ケースに収納されてセットとなった商品です。
名称 |
コンプリートセット |
内容 |
第一次から第三次までに製造された千円銀貨幣、一万円金貨幣、五百円貨幣の全5種類 |
申込期間 |
令和7年3月6日〜3月26日 |
商品発送予定時期 |
令和7年8月下旬頃 |
販売価格 |
税込344,000円 |
販売数量 |
1,000個 |
特製ケース |
縦:100ミリメートル |
参照:造幣局
コンプリートセットの入手方法も郵便はがき、もしくは造幣局公式サイトからのオンライン申込のいずれかです。なお、コンプリートセットも、数量を上回る申込があり、以下のような当選倍率となっています。
区分 |
2025年日本国際博覧会記念貨幣コンプリートセット |
申込数(個) |
127,388 |
販売数(個) |
1,000 |
抽選対象数(個) |
900 |
当選倍率(倍) |
141.54 |
記念硬貨の価値と将来性
2025年大阪・関西万博の記念硬貨は、以下の理由から将来的に価値が高まる可能性があります。
- 発行枚数が限られている
- 希少価値の高い素材を使用している
- 過去の万博記念硬貨の価値が上昇している
発行枚数は価値の変動要因の1つです。存在する個数に対して、手に入れたいと考える人の数が増えると価値も高騰します。一万円金貨幣は3万枚、コンプリートセットにいたっては1,000個と、限られた数量しか製造されておらず、現時点では追加の製造も予定されていません。今後、欲しいと考える人が増える可能性も考えられ、数量が限られている記念硬貨の価値も高くなる可能性があります。また、硬貨の素材が要因となり価値が高まるケースも考えられます。例えば、一万円金貨幣は純金を使用しているため、金価格の高騰に連動した価値の上昇も予想されます。
さらに、過去に日本で開催された万博の記念硬貨の価値が高くなっていることからも、将来的に値上がりする可能性が考えられます。
【過去に発行された万博記念硬貨の買取相場一覧】
名称 |
年銘 |
額面 |
種別 |
発行枚数 |
買取相場 |
日本万国博覧会記念 |
昭和45年(1970年) |
100円 |
白銅貨幣 |
4,000万枚 |
150円〜300円 |
2005年日本国際博覧会記念 |
平成16年(2004年) |
10,000円 |
金貨幣 |
7万枚 |
1万円〜4万円 |
2005年日本国際博覧会記念 |
平成16年(2004年) |
1,000円 |
銀貨幣 |
7万枚 |
1,000円〜2,000円 |
2005年日本国際博覧会記念 |
平成17年(2005年) |
500円 |
ニッケル黄銅貨幣 |
824万1,000枚 |
500円〜600円 |
参照:造幣局
日本万国博覧会記念は1970年に大阪で、2005年日本国際博覧会記念は愛知でそれぞれ開催されました。1970年の大阪万博記念貨幣や、2005年日本国際博覧会記念の500円貨幣など、発行枚数が多く、素材に白銅やニッケル黄銅が使用されているものは額面とあまり大きく変わらない価格で取引されているケースが多いです。一方で、発行枚数が7万枚と比較的少なく、素材に金を使用している2005年日本国際博覧会記念の10,000円貨幣は、最高で4万円の買取相場となっています。
このようなことからも、金や銀を使用して発行枚数に限りのある2025年の大阪・関西万博記念硬貨も、将来的に額面以上で取引される可能性が高いです。
2025年大阪万博記念硬貨を売るならまねきやがおすすめ
本記事では、2025年大阪・関西万博記念硬貨の種類や入手方法、将来的な価値などを解説しました。万博の記念硬貨は純金や純銀を使用しており、発行枚数にも限りがあるため、将来的に価値が高くなる可能性があります。ただし、万博が開催されている期間中に話題となり、高値で取引される場合もあるため、記念硬貨を保有している人は、需要の高いうちに売り抜けておくのもおすすめです。
なお、「まねきや」は記念硬貨や金・銀など貴金属類の買取に特化した買取専門店であり、2025年大阪・関西万博の記念硬貨も高価買取の対象としています。経験豊富な鑑定士が、素材の価値だけでなく、発行枚数やデザイン、保存状態などを踏まえて総合的に査定し、適正価格での買い取りを実現しています。宅配や出張による買取にも対応していますので、「まねきや」の店舗が近くにない方はぜひご利用ください。
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この記事の監修者
水野 政行 | 株式会社水野 代表取締役社長
高価買取専門店 まねきや 最高責任者・鑑定士
今まで 54,750点以上の査定実績。
金・貴金属・宝石全般、ロレックスなどのブランド時計、ブランド品全般、切手、古銭、絵画、骨董品全般の査定を得意とする。
2021年より自社ブランドである「高価買取専門店 まねきや」をリリースし、全国に展開。
「売るはめぐる」をコンセプトにした、買取専門店である当店を一人でも多くの方に体感していただくために、私の約15年間の業界経験の全てを注ぎたいと思っております。